ユニクロに行く理由を考えてみた
最初に結論を言うと「楽」だからです。
今回の記事の通奏低音としてこの「楽」という考え方がガッチリと流れています。
では、よろしくお願いします。
0. はじめに
http://bit.ly/3bohMe
懐かしのジーンズ安くて関連会社涙目の記事。
最近ユニクロに行ったわけで、その関連で昔見た記事を思い出しました。
でも、ユニクロって別に安くなくて最近ではお高めなものも増えてきたと思うんですが。
ヒートテックなんて1500円ですよ。ブランドになったからかいな。
まあ、確かに国内ではブランドっぽいですし。
なんたって名前が素晴らしい。格好いいですよね「テック」。夢があります。少年の夢テクノロジー。未知との遭遇ですよ。そのうち宇宙でもヒートテック着てれば生活できる気がします。
で、そんなユニクロさんですけど。今回は何でわざわざユニクロに行っているのか考えてみました。
ハイクで上げる予定だったのですけど、予想以上に長くなったのでこちら。
ところで、上の記事はジーユーさんのものでユニクロとはちょっと違いますね。
未だに、ジーユーがどこにあるのか分からないです。
1. まとめ
ユニクロに行く理由、それをまとめるとこんな感じになりました
「そこそこの場所にあり、広さがそこそこで外界から閉ざされておりながら、敷居が低い店舗でそこに入れば服一式は揃って、悶死しないレベルの服装ができ、それでいて値段はそこそこ抑えられる。一応専門店。そして、店員がウザくない」
とこんなのです。
これらを一つずつ分解して考えてみます。
2. 立地条件
自分の知る限り、郊外でも、繁華街でもないようなところが中心にあると思います。
車でも自転車でも、何とか歩きでも行けるぐらいの場所。
中堅どころのスーパーが位置している場所といったらいいでしょうか。
ファミリーでも若年層でも中年でも足を伸ばせるぐらいのレベル。
極端な繁華街にあったら入りづらい。でも寂れたところだと行きづらい。
そのどちらでもないところがユニクロの立地です。
個人的には、「楽」なんですね。それほど中心街に行かなくて済みますし、遠出する必要もないですし。適度に近い。
そんな印象です。
3. 店舗構造
ここでは広さと外界から閉ざされた空間の2つを取り扱います。
まず広さです。
入り口を通ると、いきなりズラーッと洋服が掛かっているわけではなく、一押し商品らしきものがちょこんと置かれている。
つまり、圧迫感がありません。
通路も適度な幅。通りづらいということも無く、それでいて後ろを向けば違う棚の商品が目の前にある。
そしてもう一つ。高さが十分にとられています。
天井が近すぎると何か息苦しい気持ちになります。ある程度高さを持っているほうが客側としては過ごしやすいです。
個人商店型の店舗に行くと、これら全ては揃っていないことが多いです。もちろんその濃密な空間こそが魅力ですし、敷地面積と商品の量を考えるに仕方の無いことではありますが。
ただ、余り服に関心が無い人間が、そのような濃密な空間で耐えられるのか。本来は耐えるべきなのでしょうが……、ユニクロは「楽」なので結局楽に流れるのです。
次は外界から閉ざされた空間であること。
ユニクロは外に商品を陳列してません。
自動ドアを隔てて、外側の空間と隔離されたスペースでのみ物を販売しています。
これは非常に大きいと思います。
なぜなら、ネットで使われる「着ていく服が無い」という言葉。これはある意味真実だからです。
外界と繋がった空間、それでいて先ほども書いた濃密な空間に買い物へ出かけることは、服にさほど関心の無い人間にとっては苦行です。
さらに表に並んでいる商品があります。表には当然他者目線が存在するわけです。無防備な背中、しかもちょっとアレな服装をしている背中を晒すことは、中々辛いものがあります。
誰も見てねーよと言われるでしょうが、それでも気になってしまうから仕方が無いのです。
スーパーのような店舗内に展開されたものも同様です。どこかに他者の視線が入り込んでしまう不安があります。
しかしユニクロの場合、外界から隔絶した環境で販売を行なっています。
これは「楽」です。誰も見ていないからです。
基本的に視線を気にせず購入できます。中にいる人間に見られたところでたいしたダメージはありません。どうせ彼らもユニクロの中にいる人間なのですからw
つまり、繰り返しになりますが「楽」なわけです。
4. 敷居の低さ
ユニクロは敷居が低いです。
外国のブランドやら国内のブランドやら、それらと比べると格付けは間違いなく下扱いをされています。
商品も種類は多いものの、ブランドが入り混じったりはせず、それほど複雑怪奇魑魅魍魎の住む世界ではありません。
実際に商品売り場に行って分かるレベルに収まっています。
これが服屋に行ってみると、いろんなものがあって分かりづらい。スーパーのレベルですら、色々なブランドが混ざっています。ヨーカドーなどに行ってみれば分かりますが、ブランド別に扱っている商品が変わっていたり、値段も様々だったりと微妙に選択肢が多く、考えなくてはならないのです。
ファッションは考えると中々答えが見つけづらくなるものだと思います。
そこにユニクロは思考停止という解答を与えてくれるのです。
制限された量の商品を取り扱い、基本一つのブランドで構成されている。
客としては、そのときの用途に絞って物を買えばいい。
本当に「楽」です。身体に合うか合わないか、目的に合うか合わないか、ぐらいを考えればいいのですから。
どこぞのブランドがとか、どれこれの商品の規格がとか、考えなくていい。
それがユニクロの特徴だと思います。
5. 服が揃っていること
ユニクロは衣料品専門店。ただ、特定の衣料品のみを扱うのではなく、全体を扱っています。
特定の衣料品専門店は、中々入りづらい。選択肢が増えるからです。
加えて、そこに行ったとして全ての問題が解決するわけでは無いからです。
一般の衣料品店でもそれは同じことだと思います。
そこでユニクロ。
特定の季節に行けば、その季節に必要な商品は大体揃っています。売り切れなどもありますが、ある程度妥協すれば「楽」に一揃え買い切ることができます。
一店舗内で完結すること。
これも魅力の一つだと思います。
6. 服装
ユニクロで固めた服装。地味です。
上手く使いこなせない人でも、野暮ったいですが見られるレベルにはなります。
まあ、とても服屋に行く気にはなれないのですけど。
他の目的をこなすには十分です。
しまむらなどの場合、飛び切りアレなものもちらほらと見られるため、「オイオイ……」みたいなことがおきかねません。
ユニクロ一式なら、「野暮ったいなあいつ」レベルで済みます。
つまり、「だらしが無い」「地味」「ダサい」レベルで済むのです。
「……(絶句)」が少ない。ユニクロ服装の特徴です。
7. 値段はそこそこ
値段はそこそこ。
ユニクロの価格設定はずば抜けて高い!というものはありません。1万円を大きく上回るような商品をほとんど売っていません。てか個人的には見たことありません。
大体が4桁、しかも5000円未満で収まっていると思います。
人間誰しも万札をはたくのはやりたくないものです。それも服一着にだと、服に関心の無い人にとっては異常とも感じるのではないでしょうか。
そこでユニクロになるわけです。
飛びぬけた安売り商品が良く話題を呼びますが、それ以上に商品全体の適度な値段がユニクロの良さだと考えます。
このようなユニクロの値段と商品の質に対しては、もちろん言われるでしょう。
「型がダサい。作りも安っぽい。値段に見合ってないんじゃないの?」
「セールのときに買えば、同じ値段でもっといいものが買える」
「古着屋とか小さな店を探せばもっと安値で掘り出し物が買える」
とかです。
しかし、考えてもみてください。
ずーっと書いてきたように「楽」するためにユニクロに来ているのです。そんな労力を出したくないし、野暮ったくてもどうでもいいのです。
エネルギーはもっと違う場所に出しているのですから。
8. 専門店
この項はあまり書くことがないです。
衣料品専門店なので、スーパーの衣料品部門よりも品数が揃っていますし、他のお客が入り込む余地が無いですし、ブランドも混在していないから分かりやすいですし。
など、今までに言ったことを繰り返すぐらいです。
次に行きます。
9. 服選びには無関心な店員
ユニクロの店員は積極的に絡んできません。
精々、すそ上げするときと商品を追加するとき、あとは会計のときでしょう。これらも受身の姿勢で待ち構えています。
これも本当に「楽」です。
対照的な例として挙げられるのが、家電売り場でしょう。
あそこの店員は、ボケーと見てると話しかけてきます。
個人的には非常に煩わしいですし、この接客姿勢が苦手な人も増えていると思います。
日本の発展と共に人の流動化が進み、旧来のムラ的な繋がりが薄れました。
その結果、見知らぬ人と合うケースが増え、人のあり方を二分化させました。
一つが誰とでも喋れる人、もう一つが限られた人と喋れる人です。
旧来のムラ社会では、結局ほとんどが知り合いなわけで、その中で完結していたがゆえに混在していたこれら二つの傾向。
分かれてからずいぶん経つというのに依然として、積極的に話しかける接客手法が横行しているのは良く分からないものです。
いいかげん、上手く見分ける方法を考え出して接客するべきだと思うのですが。
と話が逸れてきましたので戻します。
要するにユニクロは干渉してこない。言われた仕事は淡々とこなすし、間接的に客へ影響する要因は解決するが、直接客に対して働きかけることはしない。
くどいようですが「楽」です。
自分のタイミングで動き、判断し、結論付けられる。相手からの干渉が無い。
この無機質さもユニクロの特徴だと思います。
10. 結論
ダラダラと書き連ねてきたこと。
読んでくれた方々は結論をもう分かっていると思われます。
どうしてユニクロに行くのか、それは要するに「楽」だからです。
店舗のつくりから服、店員に至るまで、顧客にとって非常に「楽」。
悪く言えば、「思考停止」させるのです。ゆとり仕様とでも言えるでしょうか。
口喧しい店員も、圧迫された店内も、濃密な品揃えも、背中に突き刺さる他人の目も存在しない。
素晴らしくもある種ちょっと無機質な空間がユニクロ店内な訳です。
ユニクロに学ぶ上で重要なのは、安さ以上に、居心地の良さです。
最大多数にとっての居心地の良さの追求がユニクロです。
結局これが日本一に押し上げた要因では無いでしょうか。
個人的にはこういった結論に至りました。
読んでくださった方。ありがとうございます。
では。また。