一応冷静な文章でも一つ『五輪野球総括〜星野仙一と愉快な仲間たち in China〜』

 妙な文章ばっかり書いてきたので、一応五輪野球のきちんとした感想を


 まずは首脳陣、もし戦犯というのがあるのなら、ここにしかいません。現時点で選手内に戦犯云々の問題を考える必要はないと考えます。
 とにかく首脳陣。
 監督星野仙一、結局この人は周りがしっかりしないとどうしようもない人なのでしょう。現物が出てこないので詳しい文章は分かりませんが、99年日本シリーズ後の『NUMBER』でも、自分でそのように認識していましたしね。確か、指揮は島野、投手に関しては山田、……中略……、俺は盛り上げ役に徹するだけでよかった、とかそんな感じの文章だったかと。で、何で分かっているのに、もう少しまともなコーチ陣を連れて行かなかったかが問題になるんですけど、単純に調子に乗っていたんでしょうね。03年の優勝から、ここまで5年間ぐらいずーっと御輿に乗せられたままでしたから。勘違いしちゃったんでしょう。多分、これからはマスゴミお得意の手のひら返しが始まるのではないかと予想します。そこらへんはちょっと同情したいです。もちろん、采配関連の同情は一切ありませんけどね。
 コーチ陣、田淵幸一山本浩二大野豊。仲良しクラブとかわいそうな下っ端。致命的なまでに面子として問題。田淵も山本もコーチ経験が少ない。田淵が2年やっただけ、しかも二人とも打撃。大野もアテネは経験しましたが、プロでのコーチは広島で1年のみ。これじゃ駄目でしょう。
 特に山本なんて何で招聘する必要があるんだか、守備走塁ってあんた一度も三塁コーチやったことないし。現役時代守備走塁には気をつけたから大丈夫って、それ何時の話かといえば、20年以上前です。20年何もせずに経ったら、錆付いててもまったくおかしくない。とにかくこの人は呼ぶ理由無いです。
 田淵は、うねり打法以外何かありましたっけ?03年の優勝のときは、和田コーチがおもに狙い球の絞り方とかの実践面をケアして、田淵は理論面だけに行っていたと記憶しているんですが。短期決戦のコーチなら打撃理論ではなく、もっとデータ分析に長けた打撃コーチを招くべきでしょう。監督としても駄目駄目ですし、結局太鼓持ちの役割しか果たせなかったのでは。
 大野、この中では一番マシ。でも伝え聞く人柄とか、解説とかから判断すると、上の三人をどうにかできるタイプの人ではなかったと考えてます。もっと気の強い、ガミガミ物を言ってきそうなコーチを選ぶべきだった。山田久志氏とか佐藤義則氏とか、仙一と一緒にやった経験があって、口やかましそうな人を選んだほうが良かったのかもしれない。
 首脳陣を総括すると、日本はこの時点で負けてた。2006年時点で敗戦が決定してたんですね。テラハヤスwwww


 まあ次は個々の選手の話題に入るんですけど、先に言ったように戦犯認定云々するわけではありません。
 投手陣。
 先発7人。上原含めると8人。10人しか選考していないのに、異常な先発率。この時点で少しイカレています。中継ぎ抑え専門が3人もしくは2人、どう見てもおかしいですよね。例えば回の途中で先発を降ろした場合、次に登板するのは中継ぎ専門の投手のほうが良いと考えます。今回のパターンで言うと初戦のダルビッシュですね。まあこれは4回終わった時点で降ろしたほうがいいと考えていますが。まあそれは置いといて、あの場面で登板させるなら中継ぎ専門の投手でしょう。ここで登板させることが出来ず、更に成瀬が走者を返してしまったため、3位決定戦に至るまで、投手継投が致命的に遅れてしまったと考えられます。要するに、今投げている投手をその回の間、走者がいる場合に一切降ろすことが出来なくなったのではと考えています。
 以下背番号順で一言。
 川上憲伸―慣れない中継ぎでよくここまでやってくれたと言わざるをえません。最後のホームランは不憫でした
 岩瀬仁紀―かなり打たれたことは事実。しかし、韓国戦での責任は一切無しです。調子が悪いことを認識していて、それでも出すほうが悪い。
 田中将大―予想外の働き。正直打撃投手として連れて行かれたかとww 高校時代から中継ぎ適正も高い投手でしたし、使い方によっては川上投手の負担も減らせたかもしれません。
 涌井秀章―先発としては十分。中継ぎとしては仕方ない。出てきた時点で準備不足なのは目に見えて分かりましたから。それ以前にバッタバッタと三振を取っていくタイプではない涌井投手をあの場面で出す必要があったのかが疑問。
 成瀬善久―初登板はかなりアレな場面で登板したりしましたけれども、それ以降はほぼ完璧。和田投手の次の役割を果たしてくれる投手ではないでしょうか。
 ダルビッシュ有―誤算といえば誤算。でもドーム以外の成績はそれほど良くないですし、事前に分かっていたことでもあります。決勝トーナメントでの登板が韓国戦、アメリカ戦でたった1イニングにとどまった。まあ次のWBCで頑張ってください。
 上原浩治―2回の登板、2イニングをピシャリ。他は空気でした。ブルペンで色々役割はあったのでしょうけど。どうして韓国戦で岩瀬の次に出てこなかったのかは謎。
 和田毅―今年の調子が左程良くないのは分かっていたこと。それを考えれば十分かと。
 藤川球児―国際球であの直球は投げられないのか。今一国際球適正の低い投手です。とにかく直球。打たして取ることがあまり出来ない投手だけに、これから先も国際球であのストレートが投げられるかどうかが焦点になるんだろうなあ。
 杉内俊哉―隔年投手の汚名も返上し、いよいよ充実の時期みたいです。その通りの投球を見せてくれました。軽く合格点は与えられる働きでした。
 以上です。


 野手陣。
 捕手3人、内野手7人、外野手4人。まあ左程割合として悪いわけではないです。内野手7人の内4人が遊撃みたいな話もありますが、恐らく仙一の頭の中では二塁に西岡、三塁に宮本と分配されて、いい塩梅になっていたのでしょう。問題は外野、分配すると左翼森野、中堅青木、右翼稲葉とG.G.佐藤となるんですね。ここから考えると左翼を森野で行く以外にないんです。森野の召集理由は、打撃が良いにもかかわらず、ユーティリティプレイヤーであった、という点だと考えてみれば、妙な事実になってしまったのです。G.G.佐藤は左翼守れないのかというと、守れないと答えて良いのではないかと思います。自分の知る限り、G.G.佐藤が左翼を守った記憶は無いですから、少なくとも全く慣れていなかったはずです。結局、この点が最後の連続失策に繋がってしまったんでしょう。更に、これは合っているのか判りませんがG.G.佐藤wikipediaの記述を見ると、なんとなく精神的に弱そうで加えて少しナルシスト入ってる感じ?に思えてきて、一度ミスをすると引きずりやすい選手ではないかと推測できる点でも問題だったのかもしれません。
 では、選手別感想。
 阿部慎之助―今回の大会も最後の打者に。自分でこういう運命とか言っちゃうあたり、『逆神』(ちょっと意味が違う)とか、『暗黒臭』(居ないと勝てる、代表格負広)であると思っているのかもしれません。あのエラーは問題ですが、予選だしまあ許せる話。どっちかっていうと打てないのがなあ。技術はあるんだけど、今季調子悪かったし。常々思うのは何でこんなに太っているんだろうってことなんですけど。何か一時期から急激に膨張したんだよなあ。
 里崎智也―まあ普通。盗塁が刺せなかったとかあったけど、特段印象はなかったり。成績を見ると、捕手として特段印象に残らなかったのは、逆にきちんと仕事をしたからか。
 矢野輝弘―最年長捕手として、それなりの働きを見せてくれたのでは。岩瀬のインコースはもったいなかったか。ストライクを取りにいったのか、ボールにしようと考えたのか、そこはよく分からない。
 荒木雅博―野手陣一番の誤算。馬鹿にして申し訳ありませんでした。藤本といい、何でと思える選手の働きも結構ある。最後の併殺打も荒木らしいって言えば荒木らしい。期待以上には働いてくれた選手。
 中島裕之―シーズンでは守備に安定感が増し、打撃も合わせて昔以上に。守備面では問題なし。G.G.との連携が上手く取れなかったぐらいか。打撃はもうすこし。次の大会でも頑張って欲しい。
 宮本慎也―初戦の二併殺が痛かった。もう少しどうにかならなかったのかな。打撃面では期待が少なかったけど、うーん。守備はそれなり、リーダーシップなどに関しては現状ノーコメント。
 西岡剛―さすがの経験者。惜しむらくは怪我で守備が出来なかったこと。
 新井貴浩―直前の怪我のことを考えれば、それなりに働いたかと。 打撃面で強引なところが目立ったかな。四番として働こうとしすぎた点もあるか。守備では魔送球気味の球もしっかりと捕球しており、よかった。
 川崎宗則―怪我が無ければね……。キューバ戦、走者で出たとき、仙一が出てきて交代しろとか云々、あれで交代するような選手でないことは分かっていたはずだ。交代させるなら打席に立つ前にひっそりとさせておくべきだった。正直あれは仙一のパフォーマンスにしか見えなかった。そのあとキューバに執拗な牽制をされて、結局、次から何試合か欠場。牽制されたのも仙一のせい?一・ニ打席目でもあれくらい牽制されたっけ?
 村田修一―風邪引いて、戻ってきたところで出場。期待の打撃も大不振。打撃成績は文句なしの選出だけに。もう少し働いて欲しかった。
 青木宣親―守備打撃ともに期待ぐらいの働き。もう少し波を小さくして欲しいぐらいか。
 森野将彦―期待された働きは出来なかったが、まあまあ。もう少し打てればなあ。
 稲葉篤紀―カナダ戦で貴重な一発。それ以外はあまり働けず。守備でもちょっと微妙だったのが惜しい。
 G.G.佐藤―打つほうはそれなり。守るほうは仕方が無い。ただしあのゴロは捕球して欲しかったなあ。
 以上です。
 全体的に打てな過ぎ、これだけ全員が打てないっていうのは、チームの戦略に問題があったとしか思えない。データはスコアラーの方々がきちんと集めていただけに、やっぱり首脳陣が悪いんじゃないかと考えてしまう。 島野さんがいないのがなあ……、つくづく惜しまれる。